「子どものためにも自然豊かな場所で暮らしたい」スタイリスト・宇藤えみの開放感たっぷりな二階建て住宅
大好評だった部屋取材第一弾から早2年。今回もミューズ界隈のとびきりのおしゃれハウスを発掘してきましたよ！ 十人十色の個性溢れる部屋模様。インテリアの参考に隅々までチェックしてくださいね。六人目はスタイリスト・宇藤えみさんのご自宅を拝見！
Dining
家作りはまだま道半ば
ゆっくり理想を追い求めたい
イサム・ノグチのライトがポイントになっているダイニング。天井の梁は元から使われていたものを磨いて、そのまま生かした。好アクセントに。
Living
「子どもたちがまだ汚すので、ソファはイケアの手ごろなものです」。最近、宇藤さんがよくチェックする益子のセレクトショップpejiteでネット購入した丸いテーブルがお気に入り。
リビングの横のウッドデッキからは、天気がよければ富士山がキレイに見えるそう。
近くの海岸で拾ってきた石を洗ってペイント。かごに入れてキッチンに。
昨年、海辺の町に引っ越した宇藤さん。「子どものためにも自然豊かな場所で暮らしたいという思いがずっとあって、ようやくそこへ近づけたかなという感じです。学校から帰ってくると長男は毎日のように目の前の海岸で遊んでいて、とてもたくましくなりました」。建物の骨組みや外壁は購入時の状態を残し、中はフルリノベーション。
Kitchen
グレーをきかせて、モダンさも感じられるキッチン。ステンレスの天板は横幅3.6mの巨大なモノ。スタイリッシュに見えるよう、1㎝の薄さにこだわった。大人気で品薄のドイツ製の水栓金具は、旦那さんがネットで見つけ出してくれたそう。
北側からは日中安定して光が入るため、撮影などが多いキッチンの採光のために、窓を作ってもらったそう。「この窓辺にグリーンを這わせたりしたいんです」と宇藤さん。
「夫の友人に建築士さんがいて、その方に相談しつつ、施工は地元の工務店にお願いしました。一番、手も費用もかかったのはキッチン。元のキッチンは窓がなくとても暗かったので、北側の天井近くに窓を開けてもらったり、ステンレスの長い一枚天板を入れたり。床も手入れのしやすい他素材をすすめられたのですが、どうしてもタイルがよくて。濃いグレーの床色に合わせて、壁側の棚の天板のモルタルの色を決めました」
なかでも目を引いたのは特殊仕様の引き出し。「食器類も戸棚ではなく、造作の引き出しに収納する前提で考えていたので、無理言って二重になるように作ってもらいました。二段分の食器がひと目で見渡せるので、回転がよくなり、テーブルコーディネートも考えやすくなりました。テーブル横の絵の下に棚を置きたくて探していますし、キッチンの窓辺にはグリーンも這わせたいし、家が完成するのは、まだまだこれから。インテリアの試行錯誤は尽きなさそうです」
Bath Room
洗面台はキッチンと同じモルタル塗装に。手入れしやすく気に入っている。背中側にはタオルやストック洗剤などの収納棚と洗濯機が並んでいる。
Entrance
造作の棚に整然と並ぶスニーカーは圧巻。窓の効果で、細いスペースでも明るい。向かい側にはコートラックがあり、お客様の上着などを掛けられるようになっている。
My Idea!
細部にもとことんこだわる
引き出しやライトなどは、さまざまなインテリアの写真を見て、理想のイメージを固めたそう。「特に引き出しは結構無理を言って、ここだけ別の職人さんに作っていただいたほど。でも使い勝手は最高で満足しています」
3LDKの間取り図
宇藤えみ／スタイリスト。ファッションからインテリアまで幅広く手がけ、最近では食関連の仕事も多いそう。2児の母。主に暮らしまわりの投稿の多いインスタにもファン多数。emiuto
次回は、CITYSHOP コンセプター・片山久美子さんの自宅をご紹介します。お楽しみに！
photograph:KEIICHI SUTO / illustration:MIO YOSHIDA
otona MUSE 2023年8月号より
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