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2026年は狙い目。物価も安くて美味しい音楽の聖地【アメリカ・メンフィス】観光最新レポート

アル・グリーンの生歌聴いちゃったんだけど

そしてハッキリ言っておきましょう。本記事のハイライトは、モラル的に写真出せないのですが、実はここ。今回お声がけくださった日本の観光局の大変な美女が、「そんなに音楽好きなら、日曜日だし、アル・グリーンの教会行ってみる? 本人出てくるかもしれないの」と、日曜の礼拝目当てにUber飛ばしてくださって訪れたのが、アル・グリーンがビショップ(監督)を務める教会です。先に言います。出てきました、御大が。

 

あ、アル・グリーンって誰? と思われた方のためにご説明しますね。端的に言ってしまえば、ほとんど歌のオバケです。環境的に許されるようでしたらぜひ下記の動画ご覧ください。1974年、若かりしころのアル・グリーン先生の名演ですが、まあ甘い甘い、声が。「メンフィスの貴公子」と呼ばれていたころです。

歌い上げることもできるしファルセットも美しい。オバケすごい。

日本ではCM曲に起用されることも本当に多いので、全くソウルミュージックに興味がない方でもおそらく日本にお住まいでおうちにテレビがおありでしたら、アル・グリーンの歌声がお耳を通過したことはゼッタイにあると、私、断言いたします。ですが全盛期の1974年、ガールフレンド(ちなみに既婚女性だったそうです)にアツアツのコーングリッツをかけられて火傷を負い、その彼女が目の前で拳銃で自ら命を絶つ、という壮絶な事件が起きます。大変にショックを受けた彼は以降世俗的な音楽から離れ、神の声を聞き、牧師になり、メンフィス郊外の教会を買い取り、毎週日曜、教会でゴスペル中心に歌うようになります(1988年ごろから、ソウルミュージックシーンにも戻ってきましたけど)。

 

エルヴィス・プレスリーの邸宅「グレースランド」の近くにあるFull Gospel Tabernacle Churchがそれ。

 

とても静かな雰囲気です。

キリスト教の世界では毎週日曜午前から正午過ぎにかけて、礼拝が行われていて、地元の教会に信者の皆さんが集います。世界中で行われている光景なのだと思いますが、信者ではない私も教会の中には入れていただけます。教会に入ると職員さんでしょうか、よく来たねと声をかけてくれて、こんな紙を渡されます。

今日の行程が書かれているのだと思いますが、私にはなにがなんだかわかりません。が、アル・グリーンの名前があることはわかります。

Full Gospel Tabernacle Choirはこちらの聖歌隊の皆さま。現地時間の11時半ごろにお邪魔したら、ちょうど聖歌隊の演奏が始まるタイミングでした。歌声も素晴らしいのですが私ここでも「バンドが上手すぎる……!」とひとり感動しておりました。ベースがブンブン鳴ってるし、ドラムもカッコいい。すごいなメンフィスの演奏レベルの高さ……と、バチあたりなことばっかり考えながら聴いていましたスイマセン。

聖歌隊の皆さまの演奏の様子。センターの白地の布がかかっているところが、アル・グリーン先生がお出ましになった際の定位置です。

そして、ここからは撮影NGの雰囲気が漂っていたので撮影は控えましたが、12時ごろにアル・グリーンが登場。うわ、ほんとに来るんだ、と多少あっけに取られて見ていました。御年79歳、貴公子だったころからはずいぶんと横幅も広がられ、お歌のクセも一層強くなられていましたが、長い長い説教ののち、しっとりと歌い上げておられました。お母さん、私、この歳のアル・グリーンの生歌聴いちゃってるよ。いいのかな。想像もしていなかった僥倖に大変うろたえてしまいました。

 

説教は当然英語なので悲しいほど何をお話になっているかわからなかったのですが、合間合間に何度も御大が「エイメン!」と声を張りあげ、信者や聖歌隊の皆さんも「エイメン」「イエッサー」と応じるさまが、私には幼少のころに愛したドリフターズのいかりや長介さんの「オイッス!」に見えてきて笑っていいのかいけないのか(いや、絶対ダメだろ)。ともあれ、貴重な体験をしました。日本から訪れる方も多いようですが、ここは観光地ではないので、訪れる際はモラルをもって、地元の信者の皆様のお邪魔にならないようにしましょう。

ちなみに、式次第とともに小さな封筒が配られるのでここには献金を入れてお渡ししましょう。金額は各人の自由ですが、私はミニライブを観たんだ、と思うそれなりの額にしました。こういうの、さすがにタダ聴きはやめましょうね。最後、アル・グリーンの目の前まで持っていけば「どこから来たんだ」などと会話が生まれることもあるそうですが、時間の問題&勇気がなくて私は入口にいるセキュリティの紳士にお渡ししました。

Full Gospel Tabernacle Church

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本記事内の情報は2026年3月に取材したものです。1ドル=165円で計算しています。

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